Woman

脳血管の奇形

Female and Male

脳まで酸素と栄養を運んでいった動脈は細かく枝分かれをした後で毛細血管に変わります。この毛細血管を通して脳細胞に酸素と栄養が供給され、不要になった老廃物と二酸化炭素が回収されます。その後この毛細血管が集まって静脈になり、役目を果たした血液が心臓に戻されるという仕組みになっています。しかし、胎児の時に脳血管の分化が上手く行われず、異常な血管の塊を介して動脈と静脈が直接繋がってしまうことがたまにあります。この症状は脳動静脈奇形と呼ばれていますが、脳血管が形成されるのは妊娠初期であるため、母体に何か問題があったのではないかと考える人が少なくありません。ですが、脳動静脈奇形は遺伝とは全く関係なく起こる症状だと言われています。神様がボタンをかけちがってしまったとしか言い様のない症状ですので、子供に脳動静脈奇形が発見されたとしても、親が責任を感じる必要はありません。

脳動静脈奇形の血管は通常の血管に比べると血管壁が薄くなっているため、脳内出血やくも膜下出血を起こしやすいという特徴があります。また、脳に十分な酸素や栄養が行き渡らなくなるため、てんかん発作や認知症状が起こりやすくなります。脳内出血やてんかん発作が発生したことがきっかけとなって脳動静脈奇形が見つけられるケースが多いのですが、再出血や発作の悪化などを回避するために、早期に何らかの治療を受けるようにするのがベストです。てんかん発作が主症状になっている場合は内服薬で症状を抑えることができます。しかし、脳動静脈奇形そのものを薬で治すことができませんので、根本治療として外科的な治療も受けるようにするのが望ましいです。脳に直接手を加える治療であるため不安を感じる人が多いですが、開頭せずに済む方法もあります。専門医に診てもらえば、患者の症状に一番合った治療方法を提案してもらうことができます。